引退発表のせいかどうなのか、ららぽーとの劇場はほぼ満席。
主人公の「二郎」は零戦の設計者 堀越二郎さんと同時代の作家 堀辰雄をミックスして作られた人物。
「美しい飛行機を作りたい」と子供の頃から強い想いを持った主人公が、その夢を果たして飛行機の設計しになるが、時代は戦争へと突入していく頃。
二郎の作る飛行機は戦闘機という殺戮兵器になってしまう。
そして戦争の最後は特攻の乗り物になって、飛んでいって帰って来ない飛行機。
クロスするストーリーとして、結核を患ってる「菜穂子」とのラブロマンスが絡む。
菜穂子、というのも堀辰雄の小説のヒロインであったりする。
愛する人と一緒に居たいのに、飛行技師の夢のため彼女に献身的な看病も出来ない。
菜穂子もそれを解っていて、一時期だけの結婚生活を最初から覚悟しての同居。
後から整理して考えると、そんな感じでジーンとなったのだと思うのだが、作品を観ている時にはなんで涙が出るのかよく解らないけど泣けて来た。
心に直接訴えて来た感動なんだと思う。
今みたいにPCとネットがあったら、設計の仕事は病院で看病しながら出来ないこともなかったのではないか、とか思ったらまた泣けて来た。
フィクションなのにな。
ちなみに「風立ちぬ」とは「風が止んだ」「風が吹いていない」ということだと今までズーッと思ってた。
本当は「風が吹きはじめた」という意味なんだと!
51歳にして初めて知ったぞ。
エンディングに流れる荒井由美の「飛行機雲」。
家に帰って探したらやっぱりLP持ってた。
ので改めて聞いてジーンとしているのです。
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