2011年9月4日日曜日

大鹿村騒動記


「大鹿村騒動記」を観る。
先日突然亡くなった原田芳雄さんの遺作となった作品。

舞台挨拶の姿にはビックリだったが、作中の芳雄さんの姿は元気そうで亡くなった人とは思えない。

江戸時代から300年続いている大鹿村の歌舞伎芝居がテーマ。
NHKのドラマ出演でこの歌舞伎のことを知った芳雄さんが、阪本順治監督にこのテーマで一緒に映画を作ろうと持ちかけて出来上がった作品なのだそう。

芳雄さんと阪本監督が映画を作ると聞きつけた大楠道代さん、岸辺一徳さん、松たか子さん、佐藤浩市さんなどのそうそうたるメンツが一緒にやらせてくれと言って参加したらしい。


低予算で短期製作なのらしいが、ものすごい豪華な顔ぶれ。
佐藤浩市と三國連太郎の親子競演も注目ポイントか。いや、これは直接の2人絡みは無かったかな。

歌舞伎がテーマだけど、歌舞伎を知らなくても十分楽しめる。
歌舞伎そのものより、その地元の伝統を継承して行く意気込みとか、一年一度の晴れ舞台にかける信州の人の心意気とか。
それを取り巻く人間模様でおもしろおかしい良いストーリーが出来上がってる。


夫婦とか親子とか地元とか仕事とか。
併せて、死んでしまった芳雄さんがどんな気持ちで「テメー死ね」とか言う台詞を言っていたのかとか。
深く考えれば考えるだけいろいろ考えられる作品でもあるが、そんなこと関係なく観ていても十分に面白いストーリーになってる。


ちなみに,映画で出てくる立派な歌舞伎衣装はこの映画のために用意したものかと思ったら、1980年代後半に地方自治体に1億円がばらまかれた時に、大鹿村ではこの地元の伝統歌舞伎の衣装を揃えたんだと。


歌舞伎好きな奥さんの影響と、原田芳雄さんの追悼もあって観に行った映画だったが、予想以上に素晴らしい作品。
久しぶりに良い映画観たなーという満足感。



好きだった俳優さんが亡くなってしまい残念。ご冥福をお祈りします。


























0 件のコメント:

コメントを投稿